Que:さてさて脱線しないように~。DJといっても、もは
や色んなとらえられ方があると思うけど『片平実』
にとってのDJとは何でしょう?
片平:自己表現ですね。元々クラブとかシャレた音楽とか
に全然興味なくて、やっぱりロックが好きだったの
で。だけどロックをDJで回すって、当時やっぱりタ
ブーな所あったと思うんですよ。
でもそれでいいんだと切り開いてくれたのが「ローリング・ストーン」とか「ロンドン・ナイ
ト」とかの先輩イベントだと思うんですが、バンドやるとか、絵を描くとか、料理するとか、
それと同じくDJをするって感覚ですね。
Que:逆にこんなのDJじゃないと思うようなDJってどんな?
片平:あんまり偉そうなこといえる立場じゃないんですが…そうですね、流れがなかったり、曲を途
中でバンバン切ったり、テンポを必要以上に変えたり、音楽に対して愛情がないような人は
ちょっと困りますね。あと振り付けがメインみたいなのは根本からちょっと違うんじゃないかと。
Que:皆が一番聞きたい事だと思うけど、20年近くイベントをやってこれた秘訣は?
片平:うーん…他にやりたいことなかったんじゃないです
かね(笑)
Que:やめようと思ったことは無い?
片平:数万回くらいあります(爆)
Que:まあ、そうですよね。好きなことほど思い入れと、
現実のギャップに苛まされる時ありますからね。でも、イベント事態に毎度工夫や新しい試み
が見られるように思います。そのバイタリティやアイディアはどこから?
片平:毎月転がしていくには、そうしないといけなかったというか。同じことだけやってても、お客
さんは離れていくので、危機感とか、焦燥感とか、葛藤とか、どっちかというとネガティブな
思いから出てきてる気がします。だから、正直楽ではないですよね。
Que:そうですよね。察します。なだけに凄い。そしたら音楽に一番大事なものってなんでしょう?
片平:「願い」ですかね。
Que:願い? も少し詳しく聞いていいです? 物凄く興
味ある回答なんで。
片平:自分にとっては、という所ですが。これまで、回す
曲の歌詞に自分の願いを乗せてきた所ある
んですよ。その結果、願ってきたことが少しは本当
に叶ってきたというか。なので、願いとか思いとか、そういう目に見えないものってやっぱ大
事なんだと思います。
Que:深い…。えーっと、でも、流行り廃りがありますが…。色んなカルチャーや芸術、スポーツにも。
片平:自分は、流行廃り関係なく、その芯にある良い部分だけを見るようにしてます。流行らないも
のにももちろん大アリだと思うので。
Que:流行ってないのに良い物、何ゆえに良い? 良いのに流行らない理由はなんでしょう?
片平:それがわかったら、きっと苦労しないんでしょうね(笑)。流行っているんだけど、ツマラナイ
と思うものは本当にツマラナイから。
Que:そんな流行廃りに流されず、20年途切れないのが凄いなあ~。他にもGetting Betterは数々の
偉業というか、世界記録を持ってると思うけど、いくつか挙げてみてください
片平:パーティー回数世界記録、カップル誕生世界記録、アルコール消費量世界記録…。個人的には
「記憶をなくした日数世界記録」ですかね(笑)。
Que:ですね~。一つのイベントの開催回数としては凄い
ことでしょう。述べ動員も。カップルはわからない
けど(笑)。とにかく毎月パーティを主催してきたわ
けだし。そんな中で最高に記憶に残っている出来事は?
片平:ああ、そうですね…。始めたばかりの時とか余計ワ
クワクしてたかもしれないですね。チバさんとか曽
我部さんに初めて出てもらった時とか。一緒にやっ
ていいの? みたいな背徳感と、
やったったみたいな達成感みたいなものが混ざり合っているというか。でも今でも仲間に囲ま
れたりしてる時とか、お客さんがハッピーな顔してたらハッピーですよ。
Copyright © CLUB Que SHIMOKITAZAWA All rights reserved