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Live Report ライブレポート 2001

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2001.3.19
"A RIVER BREEZE vol.1"
GOMES THE HITMAN/Hicksville/the chewinggum weekend


the chewinggum weekend

Hicksville

GOMES THE HITMAN
閃光するライトの中、the chewinggum weekendが登場。光溢れる爽快な新曲、彼らしか表現し体現できないであろう、冷たく澄んだ美しい切なさが響く「HOLE」、痛みを伴う眩しさと、沁み入るような暖かさを感じたラストの「ID」……。限られた時間の中で移り変わる、曲ごとの温度差の激しさに、楽しみながらも胸が酷く疼いた。近頃の彼らのライヴは、ナイーブさを突き抜けた逞しさが、色濃くなっているように思われるが、今日はそれをより強く感じさせられた。続くHicksville。アコギ2本と美声という極シンプルな音で紡ぐ、暖かく色艶やかな世界は、微睡むような心地良さ。声の向こうに限りなく情景が拡がっていくような気分にさせられるのは、きっと、その声と歌詞の素晴らしい相乗効果のせいだろう。会場からの手拍子に合わせての「ラジオ」の和やかさ、2曲だけ披露されたカヴァー曲から感じられた親愛の情感……彼女たちの器量と技量が寛く深いことを強く感じさせられたステージだった。最後に登場したのはGOMES THE HITMAN。パーカッションもキーボードもいるという賑やかなバンド編成は、陽気で爽やかな風を会場に送る。馴染み良いメロディと歌詞は、「僕らの暮らし」でスクリーンに映し出されたありふれた風景やモノのポートレートのように、懐かしさと親しさを持ちながら新鮮な驚きを与える。その淡い既視感に似た印象は、朗らかなアンコールが終わるまで続いた。極上のメロディという共通の源を持ちながらも、それぞれのバンドの、持色、個性、触感、温度差などを存分に感じさせてくれた趣き深いイヴェントだった。
(撮影/鈴木恵 、文/松田聖子)
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