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Live Report ライブレポート 2004

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2004.6.8
"HARCO LIVE TOUR 2004 ~Ethology~"
HARCO



HARCOの奏でるメロディはメロンだったりグレープフルーツだったりする。歌声には色があり、それがキラキラ輝いたりユラユラ揺れたりする。景色は無限に広がって地平線の彼方まで見渡すことが出来、近所で遊んでいたかと思えば宇宙に連れて行ってくれたりもする。そんなことを連想させる彼のステージには、みんな目がトロンだ。今日は"HARCO LIVE TOUR 2004 ~Ethology~" 最終日。それは「カーブミラー」から始まった。心の叫びを素直に表現するHARCO とそれを支えるバックバンドの3人。和気あいあいと繰り広げられる姿が実に微笑ましい。しかもこの日は、3人のセッションタイムまで設けられ、とっておきのご馳走をいただくことになった。その後、オーソドックスな歌モノに回帰した彼が弾き語りでカヴァーしたのは松任谷正隆の「夜の旅人」。優しさが全面に出た歌声が響き渡り、うっとりとした時間がゆっくり流れていく。新旧織り交ぜた曲を披露しながら、時にいたずらっぽい笑みを浮かべ、時に険しい表情をし、激しく鍵盤を叩いたかと思うと大きく深呼吸をしながら柔らかな音を鳴らしたりする。そのピアノの生きた表情に、ありとあらゆる幸せや痛みが凝縮されているのだと感じた。本編が終了してもフロアは魅力的な面持ちでステージを見つめる。満面の笑みでアンコールに現れたHARCO は自らの結婚報告をし、暖かい拍手で迎えられ「逆光」で今日の幸せなライヴの幕を閉じたのであった。
(撮影/岩井瑞香、文/小川純子)
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