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Live Report ライブレポート 2007

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2007.5.20
"近藤智洋/沖野俊太郎"
近藤智洋バンド
[近藤智洋(vo/a.g/pf/ex.PEALOUT)/城戸紘志(dr/JUDE)/工藤佳子(b/*Hvanella)/ピロ(perc)/山田貴己(e.g)] OCEAN
[沖野俊太郎(vo/VENUS PETER)/石田真人(g/VENUS PETER)/恒吉隆治(g/COLOR FILTER)/山賀周(b)/佐治宣英(dr)/クジヒロコ(key)]


近藤智洋バンド

OCEAN
イヴェントタイトルが『近藤智洋/沖野俊太郎』とヴォーカリストの名前そのものずばりというのも珍しい。それだけの強い歌を持つふたりの対決ということだ。といっても、本人達には対決ムードなどさらさらなく、ひたすらマイペースに自分の世界を表現していくだけ。どんな場所でもどんな形でもそれができるアーティストなのだ。2005年にQueで復活させたVENUS PETERを昨年再び冬眠させ、今度はOCEANとしてこの場所に戻ってきた沖野俊太郎。相変わらずの存在感と浮世離れしたような雰囲気に初っぱなから圧倒されてしまう。シンセの音が壮大さを創りあげるサウンドと、深海の中で響いているような声はまるで魔術。気がつけば、その音に魅せられて、操られるように体を揺らしていた。左手にコードを持ってうたうスタイルも健在で、バンドが変わっても沖野ワールドは変わらずそこにあることを強く印象づけたOCEAN初ライヴだった。沖野俊太郎の歌が海の青だとするなら、近藤智洋は太陽のオレンジだ。暖かさの象徴でもあり、時には燃える熱さを表す。ポップでゆるいメロディのピアノセットから身を切るようなせつなさのアコギセットへの転換は圧巻だった。一気にステージの温度が変わる。魂を振り絞るような"Barefoot Diaries"、"恋に落ちたままで"はこれぞ近藤智洋! というテンション。やはり、バンドで観るなら常にこれくらいの熱が欲しいと思うのは欲張りだろうか。ライヴが進むに連れ、どんどん激しさを増していった近藤智洋バンド。最後はこれからくる夏の温度を予感させて、ステージを締めくくった。自分のカラーをそれぞれの形ではっきりと示したふたりのヴォーカリスト。進化はするけれど、根底にある本質は変わらない。そういう強い芯を彼らは持っている。
[撮影/藤井美奈、文/輪千希美]
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