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Live Report ライブレポート 2007

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2007.5.26
"ははの気まぐれの2マンリレー"
ははの気まぐれ/アベジュリー/双葉双一


ははの気まぐれ

アベジュリー

双葉双一
4月からスタートしたははの気まぐれ2マンリレー。第1回の京都と同様、アベジュリーを迎えての2マンを予定していた東京公演だったが、ボーカル松尾の喉の不調により、急遽、双葉双一を加えた3マンに。イベント企画者であるははの気まぐれがトップバッター。小気味良いドラムのリズムに絡みつき、力強くうなるグルーヴ。「×」マークのついたマスクを装着した松尾に変わってボーカルを担当するのはギター高橋とベース三宅。初めて彼らのライヴを目の当たりにした自分としてはなんの違和感もなくすんなり受け入れられる光景だったものの、歌いたくて仕方がないのにそれができない松尾の歯がゆさ、メンバーのやるせなさがひしひしと伝わってきて、楽しいのにどこか物悲しい不可思議な心持ちに陥る。そんな中ギター片手に現れたピンチヒッター双葉双一。登場するや否や彼の異様なオーラに水を打ったように静まり返るフロア。そしてその歌声に誰もが聞き入り目を見開いた。ロックとは音楽の一ジャンルではなく反骨精神と象徴であるとか生き様であるとか言われて久しいが、双葉双一もそんな感じで言わせてもらうと、全身全霊でフォーク。単にやってる音楽が70、80年代フォークだからとか、髪型がピッチリ横分けロングヘアだからとか、そういうことじゃなく。存在感、佇まいが超絶にフォーク。きっと見てもらえれば分かる。クールなようでいて時にお茶目な台詞を吐くのが個人的にツボ。後半のははの気まぐれとバンド形態でのライヴも、5人の中でいい意味で浮いてて、やっぱりなんかツボ。ラストを飾ったのは元・デキシード・ザ・エモンズのアベジュリー率いるジュリー・ションボリックス・エクスペリエンス。のっけから「アンケート読むと皆喋らないでほしいみたいだから今日は喋らないよ」と宣言していたにも関わらず、まー喋ってたこと。よくあんなに話すことがあるなと半ば感心。おどけ倒すMCとは対照的にライヴは骨太で色気あってカッコいいからまたまた感心。2マンリレー、一癖も二癖もある演者ばかりで実に見ごたえのあるイベントだった。松尾の喉が完治して次の走者にバトンが無事渡せるようになることを願わずにはいられない。
[撮影/サヤカ、文/宮本貴子]
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