2008.4.6
痒いところに手が届く、老舗温泉宿の女将のような気配りと温かさでリピーター続出の空音模様も今回で13回目。オープニングアクトに元サンプリングサンの田鹿ゆういちが登場。エキゾチックかつグルービーな「さよならゲーム」で始まり、企画の目玉のカバーはユニコーン「自転車泥棒」をチョイス。コピーバンドをやっているだけあってクオリティ高いのなんの。続くは踊り場ソウル。ソウル、ファンクなビートに乗せ紡ぎ出されるのはボーカル土屋の風貌からは想像できないほどロマンチックなストーリー。日常に息づく夜の光や音が猛スピードで駆け抜けていく。THE BLUE HEARTS「ラブレター」で観客を早速うっとりさせたのは古里おさむ率いるウミネコサンライズ。現在の編成でのライブは今日が最後とのことで、今まで自分が勝手に抱いていたポップでかわいいバンドイメージを覆す力強い演奏。ラストの「宇宙旅行」は圧巻。正直泣きそうでした。トリを飾るのはザ・カスタネッツのボーカル、牧野元ソロユニット裸眼。今夜はハックルベリーフィンの山口兄弟、キーボード、ストリングスと豪華編成の裸眼5.0でのアクト。ヴァイオリンの音色がたゆたう水のように心地良い。Theピーズ「グライダー」は原曲への愛にあふれたカバーでメンバー全員で最後ジャンプなんてしちゃったりして見てるこっちまで笑顔。普遍的でありながらとても大切な、裸の眼で、フィルターをかけずに現実を見つめることの大切さを歌ったアンコール曲「裸眼」でライブは幕を閉じた。毎回思うことながら音楽愛に溢れたイベントだったなあと幸せな余韻に浸る帰り道。伊東に行くならハトヤ。ライブに行くなら空音模様。企画者への敬意と感謝をこめつつ、本日はペンを置きます。"空音模様 vol.13" 裸眼 [マキノゲン(vo&g/ザ・カスタネッツ),タマキアヤ(vl),キタジマエナ(key/nobol) ヤマグチタケ(b/ハックルベリーフィン),ヤマグチハジ(dr/ハックルベリーフィン)] ウミネコサンライズ/田鹿ゆういち/踊り場ソウル
[文/宮本貴子、撮影/中村美鶴] ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
|
||||