2008.4.18
開演前からステージをじっと見つめる観客達が印象的であった。その光景からこの日のワンマン・ショウが素敵な時間になることが容易に予測できた。そんなキラキラとした期待感に満たされている間にも、1曲目「踵」を皮切りに次々と人気曲を披露していくつばきの面々。小川のうねりまくるベースラインに心を揺さぶられ、岡本の刻むドラムのリズムに合わせて身体を揺らす。そして一色の発する歌詞の情景世界に浸る時間。意外にも観客のノリ方が様々であったことに驚いた。手を挙げて情熱的な動作をする人もいれば、ゆったりと身体を動かす人もいる。皆、「つばき」というバンドとの共鳴を求めているに違いはないであろうし、メンバーもそれに呼応する形で演奏を続けていた。今回のライブがファンからのリクエスト曲で構成されていることもあり、彼らも懐かしい曲に感慨深くなっていたようだ。「雨音」「ループ」などの人気ナンバーが続き、ライブも中盤を迎えた頃、本日バースデーの岡本が「思った以上にリクエストが多かったので嬉しいです。」とこぼした。やがてそこにいるすべての人がつばきと共に歩んだ思い出に包まれ、会場内に温かい空気が流れた。アンコールでは岡本自らが「中央線」を歌うというサプライズもあり(はにかんでいる様子がかわいかったなぁ)、最後までファンとの対話を大切にしていた。思い出は音楽と共にあるものだということを実感した日。再び彼らとこのような時間を共有できることを祈るばかりだ。"つばきワンマンLIVE ~スペシャルリクエストライブ&ついでにバースディ~" つばき
[文/工藤涼子、撮影/小川舞] ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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