2009.11.19
UNDER THE COUNTER/H./シュノーケルの3バンドで東名阪を回るツアー、三ツ矢ファイターは、この日CLUB Queでファイナルを迎えた。
「3バンドの培ったグルーヴを壊さないように」そう宣誓して「三ツ矢」に参加した4本目の矢、the courtが先陣を切る。ハイトーンな歌声が、真っ直ぐに鼓膜を貫く。「サクラと春、キミと僕」など、甘酸っぱくも爽やかな楽曲は、センチメンタルな想いを喚起し、胸の奥に小さな火を灯してくれた。
次いでUNDER THE COUNTERが登場。低く深く響く歌声が、厚みのあるサウンドに乗って届く。楽曲のメッセージを受け止め、手を掲げることでその想いに応えるオーディエンス。確かな信頼感の為せるキャッチボールが、心に充足感を与える。去り際には、鳴り止まない拍手が贈られていた。
シュノーケルの登場には、黄色い歓声も上がる。「眠れない」「疲労感がハンパない」そんな言い訳とは裏腹に、休みなく連打されるロックナンバー。オーディエンスもシュノーケルが起こすグルーヴという波を、負けじと乗りこなしてゆく。3人のメガネの奥に、魂の咆哮が見えるほどの熱演だった。
そして、トリはH.。芸人顔負けのオーバーなアクションと、超ハイテンションなMCが場内に爆笑をもたらす。「大好き」「愛を込めて歌います」と息切れするほど叫びながら、演奏中に悪のりみたいな蹴りの応酬も。唐突にシュノーケルとUNDER THE COUNTERの曲をカバーしかたと思えば、音程を外してまた笑いを誘う。笑いと笑いと笑いと、心温まる感動、そんなエンターテイメントなステージが繰り広げられた。
アンコールでは、ステージ上に4バンドのボーカリストが勢ぞろい。手を繋ぎ合い、オーディエンスを巻き込んでH.の「て。」を大合唱。そこかしこにピースサインが咲き乱れる。バンド同士の、そしてバンドとオーディエンスの絆が、最高の音楽を奏でていた。"三ツ矢ファイター" UNDER THE COUNTER/H./シュノーケル/the court
[文/渡部俊祐、撮影/鈴木恵] ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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