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Live Report ライブレポート 2010

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2010.9.4
"GO TRAIN,SHINE THE NIGHT! TOUR [TOUR FINAL ONEMAN]"
カミナリグモ -oneman-

本当にあっという間だった。しかしその中に、カミナリグモというバンドの"今"をぐっと凝縮させた、濃い内容だった。そして温かくて優しい時間。客席の笑顔が、それを物語っていたと思う。イントロのキーボードが心地良い『20号』からライブはスタート。一瞬にして客席の空気をポップに変える。引き寄せられるかのように誰もが魅入っている。以前からの人気曲『鳩とシャボン玉』や思わず一緒に口ずさみたくなる『ローカル線』など、新旧織り交ぜて紡がれるステージ。客席に目を向けると、特に男性がリズムをとって揺れている姿が印象的だった。そしてステージに視線を戻せば、少し長い前髪の隙間から、穏やかで晴れやかな色をした上野啓示(Vo/Gt)の瞳が見えた。アコースティックギターに持ち替え、始まったのは『春のうた』。可愛いけどアイロニー。憂いを帯びたボーカルが、会場全体に沁み渡ってゆく。MCでは11月に出るアルバムについて触れ、そのアルバムのリード曲『こわくない』にて後半戦スタート。シニカルな歌詞が特徴のラブソング。そのまま『バスと占い師』まで駆け抜け、会場はたくさんの拍手に包まれた。アンコールでは久しぶりの『月日ノート』、そして『夕立のにおい』。最後まで気が抜けないこの曲順に、観客は声援を送り続ける。鳴りやまない拍手に応え、ダブルアンコール。上野(Vo/Gt)と成瀬(Key)2人による『美しい世界』。カミナリグモの曲は、ただそこにあって、一歩踏み出そうとする背中をそっと押してくれるような、そんな力を持ってると思う。そう強く感じた、約2時間のステージだった。
[文/SWADA、撮影/堀井りり]
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