2010.10.29
『ROCK'N ROLL FAN CLUB』となんともストレートな名前のついたイベント。先陣を切った住所不定無職はギャルバンド……かと思いきや、違う! いや、ある意味ギャルバンかも……? よくわからない……。しばらくその衝撃から立ち直れないままステージを見つめてしまったが、ユリナのシュールな歌に正気に戻される。2人で出す(本当は3人組らしいが、この日は住民票をとりにいったメンバーがお休み。住民票とったら、バンド、クビらしい)いい意味でスカスカな音は、一昔前ならイカ天とかに出ていそうなチープな雰囲気があって、どこか懐かしい。そのチープな匂いは2番手のTHE LET'S GO'sにも感じた。こちらは正真正銘のギャルバンド。60'sぽいノリのファッションやわかりやすいメロディが軽くて親しみやすい。自然に身体が跳ねてしまうポップなリズムは楽しい意外のなにものでもなかった。次は、おそらくこの日もっとも注目を集めていたであろうバンド、豪華客船ぽんぽん丸。黒猫チェルシーの澤竜二と宮田岳、大阪のバンド、ワニのいる生活からドラムに西岡拓真が参加したユニットだ。一気にステージが男っぽくなる。今をときめく二人がカッコいいのはもちろんのこと、西岡のコテコテトークはさすがといったところ。まさかのドラムソロでは、スティックを落として締め。さすが関西人…、場をさらっていくな。このユニット、今後の予定はまったく白紙らしいので、今日みられた人はラッキーだと思う。トリを飾るのはパッチ率いるVIOLETS。客席を指さしながら歌うお馴染のステージングからお客さんをつかむMCまで、すべてにおいてベテランの余裕が見える。長い間スタイルを変えずにやってきた人がみせるこれがロックだろ!なライヴ。『ROCK'N ROLL FAN CLUB』というタイトルのイベントの締めにふさわしいステージだった。"DECKREC PRESENTS 「ROCK'N'ROLL FAN CLUB #59」" 豪華客船ぽんぽん丸 [澤竜二(G.Vo/黒猫チェルシー),宮田岳(B/黒猫チェルシー),西岡拓真(Dr/ワニのいる生活)] VIOLETS/住所不定無職/THE LET'S GO's DJ> ネモト・ド・ショボーレ(DECKREC)
[文/輪千希美、撮影/鈴木恵] ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
|
||||