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Live Report ライブレポート 2011



2011.5.20
"Nagasa・oneman 6「JUNKLIFE TOUR ~Acoustic ver.~」"
長澤知之 -oneman-
Nagasa・oneman 6 JUNKLIFE TOUR。今回のツアーはAcoustic ver.とBand ver.と分かれており今宵はAcoustic ver.の最終日。いつも共にいるバンドメンバーの姿はそこにはなく、ステージにはギターを抱えた長澤ひとり。それはまるで、シャイな彼の部屋に特別に招待されたようなそんな空間にも思えた。アルバム表題曲「JUNKLIFE」を皮切りに、アンコールを含め計20曲を熱唱。長澤の楽曲はもともと弾き語りの物も存在するが、バンドアレンジで仕上がっている楽曲も多い。Acoustic ver.ではそれをどのように披露するのか?見所の一つでもあった。例えば“軽蔑してるでしょ?”という心の叫びと共に演奏が加速していく「夢先案内人」。ギター一本で静かに紡ぎ出される様を見ていると、まるでこの曲が誕生する瞬間に立ち会っているかのような錯覚に陥った。真夜中の部屋でポツリと歌いだす彼を見ているような…。長澤知之は魅せる人だ。まるで地獄の底で這いつくばる悪魔のような声を出したかと思えば、神々しいハイトーンボイスを真っ直ぐに響かせる。抑揚のつけ方が天才的なのだ。そのくせMCはいつもたどたどしい。この日彼は“今日は一人だけど次はバンドでやるから楽しみにしてて…メンバーみんなカッコイイから…”とボソボソ喋り、バンドメンバーの真似をしては会場を笑わせた。一人でステージに立つことへのテレ隠しとメンバーへの愛があふれていた。ライヴ後半「左巻きのゼンマイ」で歌詞が飛ぶハプニング。すかさず彼の代わりにお客さんが大合唱。涙ぐんでいた女性も、仕事帰りのサラリーマンも。ピースフルな空間に包まれたかと思えば、最後のアンコールで「死神コール」を熱唱。またもや圧倒的な存在感。孤独と絆の同居。長澤知之は魅せる人だ。
[文/柴田志の、撮影/鈴木恵]
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