2012.7.13
夏ノ陣初日となるこの日。脱力系バンド、ノムライズがトップバッターを務める。クセのあるハイトーン・ボイスと、心地よいメロディーにどんどんのめり込んでしまう。ノムラ(Vo/G)のゆるりとしたMCも独特で惹かれる。淡々とライヴは進んでいき、ラストの『エブリデント』では、曲の途中で「また来てほしい。2 回目のほうがわかると思う」と言い残した。続いて、水本(Vo/G)のアフロヘアーが印象的な、フリサトの登場。メロディーが綺麗な曲が多く、ただ単純に良い曲ばかりだと感じた。透き通った歌声でしっかり聴かせつつも、時に感情的に声を荒げる水本のボーカルが、楽曲の良さをより色濃くしている。掻き鳴らされる2本のギターの間を、うねりながら縫っていくようなベースもカッコイイ。『僕らの行方』を演奏し終え、ピースサインを掲げてステージを後にした。そして最後のバンドは、井乃頭蓄音団だ。家族ネタや青春時代の思い出、ストレートすぎる下ネタなどを盛り込んだ歌詞が非常にくだらなくて面白い。「今日はQue(9)を10にして帰ろうかな」というMCや、「大団円で終わりたいので大人の対応を」と観客に拍手を求めるなど、今思い返しても笑える。しかし、ただ面白いだけのバンドではなかった。昭和の匂い漂う哀愁あるメロディとバンドサウンドがうまくマッチし、斬新で非常にカッコイイ。どこか懐かしいのに、新しさも感じさせる。そんな3バンドだった。"AtQue★夏ノ陣2012 3BANDS series" 井乃頭蓄音団/フリサト/ノムライズ
[文/田中佐代子 撮影/ヒビキ] ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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