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Live Report ライブレポート 2015



2015.7.1
"それでも世界が続くなら ワンマンツアー 「半透明な帰宅」ツアーファイナル公演
「2度目のはじめまして」 ~それでもQueが続くなら~"


それでも世界が続くなら -oneman-
それでも世界が続くなら それでも世界が続くなら
それでも世界が続くなら それでも世界が続くなら
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 それでも世界が続くならが、最新作『僕は透明になりたかった』を引っさげて行なわれたワンマンツアーの最終日であり、"~それでもQueが続くなら~"とサブタイトルが付いた、50日間の休業を経て開店するQue第2章の幕開け! まさにその日だ。

 Queが入っているビッグベンビルは、絶賛耐震工事中。人家のないビルに入り地下2階まで下ると、塗料のニオイとともに真新しい壁がお目見え。生まれ変わった受付とドリンクカウンターを通り過ぎ、ドキドキしながらステージに目を向けると見覚えのあるQueだった。

 客電が落ちSEと共にメンバーが登場。最小限の簡易照明のなかMCなし、ストイックなライヴが幕を空ける。菅澤智史 (Gu.)のギターイントロが鳴り「シーソーと消えない歌」「参加賞」「水色の反撃」を立て続けに披露。この3曲は、メジャー・デビュー作『僕は君に武器を渡したい』に収録されMVも製作・公開され、切り札的な役割を果たした楽曲たちで、これが"それでも世界が続くならと出会うキッカケの曲だった"という人も多かっただろう。それをアタマに持ってきたのは、公演に先立って7月1日から独立して活動する道を選んだ、インディーズで活動する道を選んだある種の決意や意思なのかもしれない。初っぱなから容赦ない姿勢で汗だくになりながら、一心で楽曲を披露していく。ツアーを通じて磨かれたであろうリズム隊の生き生きとしたビートや、バンド全体の熱量が印象的で最後の「自殺志願者とプラットホーム」まで目が離せない展開となった。

 観客からの鳴り止まない拍手のなか、篠塚将行 (Vo.Gu)が拍手を止めるように"も、もう大丈夫です"と再びステージへ。「いや、もう十分やったんじゃないだろうか……(笑)」と口をこぼすと言うと観客から笑い声がこぼれる。続いて「昨日、(Queに)メンバーと来たんですけど荷物でいっぱいで。僕らフロアライヴも出来るんでって言ったんですけど、夜通しで作業して無事リニューアル・オープンということで。光栄です、その言葉に尽きます。」と喜びを語った。そして、ノープランのメンバーがアンコールに選んだのは、作りかけの新曲と本来は本編で披露するはずだった(が飛ばしていた)「晴れた日の教室」。たぶんできないと漏らしつつも未完成の曲を披露したのは、彼らなりの粋なサプライズ。そして続いて"僕が生まれてきてから今日までの歌です"と「晴れた日の教室」へ。頭にこびり付いた記憶と拭えない痛みをじわりと出すように生暖かい音色を響かせ観客の心を満たした。帰ってきたそれせかとQue、新たな歴史を刻んだ夜となった。 
[文:大島あゆみ 撮影:伊藤惇]
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