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2017.8.28
"セットラウンドリー初東京ワンマンライブ～どうしても起き上がれないそんな日に、君はただ寝転んでその美しい空を眺めていた～" セットラウンドリー
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千葉を拠点に活動する男女4人組、セットラウンドリーが東京で初のワンマン公演を開催した。SEがなり温かな拍手のなかメンバーが登場し、切なくもやさしいドラマティックなナンバー「トゲトゲトケテ」からスタート。冒頭からグッと惹きつけると“自分なりの楽しみ方でいいから、楽しんでってください”と島崎 淳（Vo.Gu）が投げかけ「銀河旋律」へ。粂川亜季（Dr）の軽やかなビートが鳴ると、客席からは手拍子が沸き起こり、鮮やかなメロディに合わせてシンガロング。会場に漂っていた緊張感が高揚感へとじわじわと変わっていく。目の前の光景に感激した島崎は、“みなさん、今日はタダじゃ帰しませんから（笑）。いまの気持ちを俺たちにぶつけてください。俺たちが全部受け止めるから！”と、「ブルーノート」へ。ポップなメロと煌びやかなサビのメロディを気持ち良く響かせた。続いては、東京の街で出来たという「Co2」を演奏する。東京の雑然とした街のなかで生きる葛藤を表現するように、熱っぽく歌い上げていく。ここで空気は一転。静寂のなか、下山明恵（Key）の詩の朗読から演奏された「シャボン玉」は、河野翔太（Ba）の趣あるアップライトベースと凛としたピアノの音色、島崎の熱っぽい歌声が混じるセミバラードだ。続けて「ねぇ、僕は」と胸がじんわりと熱くなるラヴソングをていねいに奏でていく。 もともとは東京で活動していた彼らが活動拠点を千葉に移して4年経つそうだ。ライヴハウスのみならず路上でのライヴも行ない、多くの人に音楽を届けてきた過去があって迎えたワンマンライヴ。路上でセットラウンドリーの音楽に出会ったファンや、元メンバーまで駆けつけてくれた光景はメンバーにとって活動を続けてきたからこそ味わえるご褒美だったに違いない。“ずっとやってきてよかったと思います”、と幸せを噛み締めるように言う島崎は“生きていて意味のないことなんてないから。全てが繋がっているんですよ、今日に”と素直な気持ちを明かし「tomorrow/希望」を演奏した。多幸感が滲んだメロディを会場いっぱいに響かせる。MCでは、今回の長〜い公演名を暗記できているかの抜き打ちクイズをお客さんも交えてして盛り上がり、同名で入場特典で配布された新曲「どうしても起き上がれないそんな日に、君は ただ寝転んでその美しい空を眺めていた」を披露。軽快なエイトビートに弾けるようなピアノ、やさしさで包み込むような演奏を聞かせて、ラストの「地平線」へ。幸せそうな表情を浮かべながら演奏するメンバーと同じく、観客も楽しげにシンガロングして本編を締めくくった。 アンコールでは、改めてファンへ感謝の気持ちを伝え“学校の教科書に載るような何十年も聞かれるような音楽を作りたいと思っています。いつもじゃなくていいから自分が必要だと思ったときに、僕たちの音楽を聞いてあげてください”と語りかけ「光」を演奏した。そして、ワンマンの締めくくりに彼らが選んだのは、「オーロラの夜」。ロマンティックでどこまでもピュア、心に沁み渡る極上のポップスを届けて大団円を迎えた。彼らが長い時間をかけ育んできた音楽が繋いだ、かけがえのない一夜となった。 [文：大島あゆみ／撮影：山中善正]
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