片平:2010年2月で14年間お世話になってます。 二位:15年ちょっとのCLUB Queの歴史のうちの、14年間を毎月ということですね…? 片平:そういうことですね。ずっと最終金曜だったんですけど、今年から第四か最終の土曜に。 二位: DJをやるようになった切っ掛けは? 片平:切っ掛けですか…単純に音楽が好きで、自分でもやってみたいって感じだったと思います。 二位:じゃあ、クラブイヴェントに目覚めたのは? 片平:CLUB Queでやるようになったのは、"POP69"っていうイベントによく遊びに行っていて。オーガナイザーのムラカミシゲさんとかユキさんとかと喋るようになって、そこから引き継いだのがGetting Betterですね。 二位:その時は何歳? 片平:二十歳前後です。 二位:バンドをやろうとは思わなかったの? 片平:思いましたよ。実はやったこともあります。でも集団行動が合わないらしくて。 二位:ちなみにパートは? 片平:ボーカルギターです。 二位:バンドは上手くいかなかったんですか? 片平:メンバーと折り合いがつかないと言うか(笑)。音楽性が合うメンバーと巡り合えなかったと言うか……。 二位:で、悶々としてるところで、Queのオールナイトで面白そうなことがあることを発見したわけですか。 片平:そういうことですね。ちょうどPOP69が終わるみたいな話になって。その頃、別のイベントを恵比寿でやってたんですけど、そこから「じゃあ片平やってみろ!」って。で、もらって引き継いだんです。 二位:POP69が終わってすぐにGetting Betterだったんだっけ? 片平:そうです。 二位:被ってると思ったけどなー。そうか…、" POP69"って物凄くお客さん入ってたもんね。毎回200人超えてて。しかしムラカミ様々ですね。 片平:ある意味そうなんですよね。 二位:じゃあ、その流れを吸収しつつ変えてみようとか、継承しようと思った部分は? 片平:とりあえずマネも何もしないで、自分たちのやり方でやろうとは思ってました。マネしたら負けだくらいに思ってます。 二位:自分たちのやり方を探そうと? 片平:何かをマネした覚えはあんまり無いですね。今思うと独特なものも無いかも知れないですけど(笑)。長く続けてやってることはやっぱり意味がありますよね。 二位:もっとあるでしょう!(笑) 映像とかお客さんへのケアとか、そこはこの10何年でかなり進化した部分だと思いますよ。しかしスタッフ多いですね?どうやって集めてますか? 片平:一般に募集しています。今も募集中なんですけど最近あまり来てないです。 二位:これからDJやってみたい人とかがいいんですかね? 片平:いや、Getting Betterのお客さんで、Getting Betterが好きで、一緒に盛り上げてくれるような人がスタッフでいてくれたら良いなっていう。 二位:Getting Betterのスタッフはカワイイ娘揃いだと思うんだけど? 片平:特に顔で選んでるとかは無いです(笑)。 二位:ホントー!?(笑) でもGetting Betterに行くと可愛い子が居るってことは売りじゃない? 片平:そう思われたら男子も増えて良いですけどね。もっと野郎が増えて欲しいです。 二位:まあまあ、そんな面があっても実際は音楽勝負だからね。14年もやってると最初の頃とロックの環境も流行も変わってると思うけど、その辺で意識して追求してるとか、いや全然意識してないよというのは? 片平:完全に意識してます。例えばロンドンナイトとか、僕らよりずっと前からあって、その頃の音楽も掛けるっていうカッコよさもあるけど。僕らは現在進行形の音楽が掛かってる場にしたいと思ってます。 二位:ロンドンナイトって最新のロックが聞ける場所で始まって、歴史を刻むごとに多様化した部分と、現在もその頃のカッコいいロックがガッツリ掛かるという初志貫徹なイメージが凄くいいよね。CLUB Queではやってもらったこと無いけど、昔僕が働いててたインクスティックでは良くやってましたね。もう30年も続いてる超がつく重要なイヴェントだからね。 片平:そうですよね。僕らの倍ですからね。ロンナイが無ければ今のシーンは無いでしょうからね。 二位:そういう意味では、ある種過去を削りながら生きている片平くんが最初の頃よくかけてたのは? 片平:jim jimineeの「town and country blues」という曲ですね。 二位:80年代終わり頃からのネオアコとかギターポップとか言う言葉が出だした頃のバンドね。たしかVINYL JAPANから再発したでしょ。あそこの社長、坂本九が乗った飛行機(墜落した)に乗りそうだったんだって。チケット買ってたんだけど、途中で友達に会ってその飛行機に乗らなかったんだって…。まあそれはいいんですけど、中期くらいのイヴェントの傾向は? 片平:何すかねー。でもQueでやり始めて、曽我部さんだったり、当時ミッシェルガンエレファントのチバさんだったりとか、バンドの人も関わることが多くなって。その関わったところで愛情が固まっていって、このバンド応援したいなって思いで掛けるようになって。そのスタイルはその頃出来て今も変わってないですね。 二位:始まってから人間味が出てきたイベントよね。出会った事で良い意味でテイストが変化して。そういう感じで生きてるイベントだから長く続くんだよね。 片平:そうですね。 二位:じゃあ最近プッシュしているのは? 片平:現在の音楽っていうのは凄く意識してて。自分が好きなやつってのはあるんで、つい最近だと、ストレイテナーのホリエ君とかthe HIATUSの細美さんとかと一緒にイベントやったんですけど、そうすると余計に絆や愛情が深まるみたいな。だから彼らの曲はよく掛けますね。もちろんPOLYSICSやthe telephonesとかサカナクションとか…キリないですね。 二位:最近のお客さんの反応はどうですか? 片平:反応はすごく良いですよね。ちゃんと音楽に向かってくれると言うか、最後までちゃんと盛り上がってる感じで。 二位:オーディエンスの傾向で行くと、もしかしたら一部では新しい曲よりも、旧い曲に喜びを感じるお客さんが増えているのかなっていう気配もあるけど、その辺Getting Betterではどうでしょう? 片平:昔からのファンの人は、ほぼ居ない気がするんですよね。メンバーも替わっているし、お客さんの入れ替わりは結構激しいですね。 二位:ということは、逆に求められるものが変わっているようには感じない? 片平:感じないですね。昔よく来てたお客さんはその頃の曲を求めるかもしれないけど、最近のお客さんは今の曲を求めるんじゃないですか? だから掛ける曲は変わるけど、求められるスタンスはかわらない。今度の14周年では久しぶりにかける曲が、もちろんあると思うんですけど。 二位:今後の展望は? 片平:とにかくもっと全体が盛り上がって行けば良いですよね。世の中が弱っている時なので、なおさら音楽現場が盛り上がって行くようにして行かないと。場所だったり、居心地が良い雰囲気だったり。 二位:では、率直に片平実にとってDJとは何ぞや? 片平:偉そうに言えることでは無いと思うんですけど。やっぱり「鏡」だと思います。やってることは今のシーンを映し出すこと。それが跳ね返ってくるという感じだと良いなって。 二位:すごく良いそれ。そこに三角関係が生まれるよね。バンドとお客さんとDJの。三角は一番強いから(笑) 二位:最後に言っておきたいことはありますか? 片平:今後ともよろしくお願いします。 二位:お客さんには? 片平:クラブの楽しみ方として、もっとお酒を飲んで欲しい。 二位:お酒は何が好きでしたっけ? 片平:ビールから始まって、ブラッディマリー、チンザノロッソを。 二位:じゃあ片平実コースっていうのをメニューに付け加えましょうか(笑)。 片平:いいっすね! じゃあそれぜひ2月に! 二位:了解!
2009/2/27(SAT)
"Getting Better ~14th Anniversary Party~ 「festival」" The Mirraz/QUATTRO DJ> 片平実(RIJF&CDJ RESIDENT DJ) VJ> Big Mouth open 18:00/start 19:00 adv \2,300/door \2,500/通し券 \4,000 [1D別] チケットぴあ[343-689]・ローソンチケット[79350]=発売中 "Getting Better ~14th Anniversary Party~ 「carnival」" [ROCK,ALTERNATIVE,PUNK,NEW WAVE,HOUSE and more] DJ> 片平実(RIJF&CDJ RESIDENT DJ)/神啓文(Free Throw)/ 西村道男(Nur.)/鹿野淳(MUSICA) FRIENDS DJ> 有り VJ> Big Mouth open/start 23:00 adv \2,500/door \2,800/通し券 \4,000 [1D付] ローソンチケット[79357]=発売中 ※通し券はCLUB Que店頭販売のみの取り扱いです。 |