バンド活動を休止しようと決めた今と、初期の時の気分と比べて大きく違うのは?
セイジ:なんか…随分やっちゃったなって。
一 同:(笑)
セイジ:簡単に言うとそれに尽きますね(笑)
二 位:最初に楽器を持つときとか、旅立つ前とかピカピ
カじゃないですか。でもだんだん汚れてきてサマ
になってきて、はたから見ると「おぉこの旅かっ
こいい!」みたいな。でも途中でお風呂入りたいっていうような?
そういう感覚ですかね(笑)?
高 橋:メンテが必要っていう(笑)。
アキラ:ですね~。こうなると考えることが多くて、HARISSが10年でSIDE-ONEから25年なんです
よ。自分のバンド生活のまとめというか、そういう年なんだなって感じはしてるんですけ
ど。一番最初始めた時・楽器持った時は、モテたいとか、とにかく目立ちたいとかデビュー
したいとか、そういう事ばっかり考えてやってて。どっちかっていうと自分の夢を叶えた
いっていうか自分の事・自分中心にきてたのが、この4~5年で、それこそ楽器が汚れてきた
と同時にだんだん自分というよりは今まで考えなかった、例えばシーンに貢献したいとか、
人が喜ぶためになんかやりたいと思うようになったんですよね。
二 位:俯瞰して見れるようになった?
アキラ:そうですね。逆に言うと、自分が歌わなくてもこ
れを人に提供してみたいとか自分が歌う事よりも
他の人に歌ってもらっている姿を見てみたいと
か、離れたところというか誰かの為になりたいと
かっていう事を考えるようになったのがほんとに
最近ですね。
二 位:なるほど。セイちゃんは?
セイジ:僕もアキラくんと最初は一緒ですね。目立ちたいとか憧れで始めたんですけど。
今は完全に人生みたいな。生きる道みたいになってますけど。最近僕が思うのは、18歳くら
いの時はいっぱい道があったなと思うんですよ。
二 位:そうね~。
セイジ:それを最近リアルに感じて。こだわらなかったらなんでもなれたって。なんでこの道選ん
じゃったかなって(笑)。後悔はなくて、これはこの道で生きていくしかないなっていう感覚
がでてきて、もういったら天国か地獄かっていうとこで、その道から外れるんだったらもう
ロクなもんじゃないなっていう。45歳まで来て残りの人生後片付けは嫌だなっていう。まだ
散らかしたい。
高 橋:僕は初めてレコードを買う時みたいな感覚が休止すると決めた以降も残っているのが救い
で、まだなにか面白いことがいっぱいありそうだなって。まぁたぶん4人ともそうだと思うん
ですけど。そういうのが全く無いと思ったら休止を選ばなかったんじゃないかと思いますね。
Copyright © CLUB Que SHIMOKITAZAWA All rights reserved