素之助くんは、騒音寺に入る前はどんなバンドしてたの？
素之助： いや、バンドはしてなかったです、ドラムは叩いてましたけど。
なべ： 箱バン出身だな。
素之助： そう、オールディーズの。一日30分、5回ステージとか。
二位： すげ～！ けど、お金にはなるけど、あんまり面白くはないのか？
素之助： そうなんです。で、機会をうかがってて。たまたま僕が行ってるスタジオと騒音寺が
一緒だったんです。「新ドラマーがまだ決まりそうにない」って聞いたときに、俺も
う行きたかったけど、スタジオの人に「まだ行くな、まだ早い」とか言われて。
なべ： おれらは、とりあえず募集で2人来て。どっちかで決めよう、と思ってた。で、最悪
決まらなかったら、THE NEATBEATSのモンド借りようかって。スタジオ入ったら、
スタジオの人が「ちょっと待った、いい人いるから叩かせてみて」ってたのが素之助。
二位： 凄い流れだね。で、実際入ってみた感想は？
素之助： まず岡さんが抜けてびっくり。
一同： わー！！ （爆笑）
素之助： お客さんと一緒にびっくりしました。全貌を知らないままに辞めていかれたので。思い出は「一回牛丼奢ってくれ
た…」ぐらいですかね。
一同： （笑）
二位： いや、そりゃ～びっくりだよね。
なべ： いや、清々した！
一同： （笑）
二位： 岡ちゃんがいなくなって…？
なべ： これでやっと音楽に打ち込めるって思ったもん。いや5人から4人になる事は音的には勇気いったけど、気分を優先
したから俺は。で、すぐフェスに出た。発表もしないままいきなりライブ。お客さんもザワザワして。4人なって
音が少なくなった分、ギターソロの時は俺が叫び倒したもんね。
一同： （笑）
最近はタムのギターの厚みかなり増したもんね。
タム： ありがとうございます。まさか一人で弾く事になるとはね。岡さんが抜けることに
びっくりじゃなくて、一人でギターを弾くってことに。騒音寺にギターが2人いな
いってことが想像できなかったから。「誰か入るやろなー」ぐらいに構えてた。でも
一人になって、もうやるしかない、自分の株を上げるチャンスや、って思って必死で
した。
なべ： お客さんからも、しっかりしたとか、聞きやすくなったとか、やりたいことがみえる
ようになったとか言われて良かったな。
二位： 俺は2回特大にびっくりしたんだよね。初見と岡が抜けた時と。でもね全部イメージ
して想定してたよりいい！
京都はなんだか凄いつながりが強い感じがするね。
なべ： なんか「京都っていう音楽のブランド」って考えている感じかな。意識しすぎている、とかかな？
素之助： 今は増えたんじゃないですかね、地元に住みながら音楽続けているバンドが。
二位： とにかくCLUB Queにとっては京都は特別だよ。他の都市にはない気持ちがあるかな。
タム： 京都は適度に刺激があるからかも。
なべ： まあ、東京、京都、大阪以外だと髪が長いだけで、不審者だからね。
二位： 京都のすごい話を聞きたい！ 何でこんなにロックがつながるとか？
なべ： 京都ってだけで話しかけてくれる、すごい先輩たちがいてくれて。あと学生の街だから。卒業してまた新入生がく
る。その循環が見えていいのかも。ライブハウスも多いし。割りと活性化してると思う。
二位： 大阪だと広すぎるのか。京都はちょうどいいぐらいなのかね。渋谷新宿と下北の関係に似てるのかな？ 少し外れ
た感じがちょっと似てるんじゃないかな京都に。歩いて分かる範囲内に色んな人がいるのが見えるのは間違いないね。
なべ： 京都は、クリエイティブには向いていると思う。ゆったり時間が流れている気がする。でも発表する場ではない。
そこはやっぱり東京だと思う。才能が溢れているのは。けど、お客さんから「騒音寺が京都にいてくれてホントに
よかった」って言われることが多くて、自分でも京都でやってて良かったと思うし、嬉しいね。
二位： もはや「京都代表」みたいな感じだもんね。
鉄板の対バン、THE NEATBEATSとは？
なべ： もう15年ぐらい前になるんちゃうかな？ 対バンするというよりも、彼らはクラブに出演することが多かって。ガ
レージバンドとして。で、そこに連れて行かれたんだよ。珍しかったなあ。あのスタイル。選曲もかっこよかった。
二位： とにかくこの組み合わせは、喜ばれるよね。それこそジャンルは全然違うのにね。最近のの傾向は似ているもの同
士の対バンが好まれるのにね。
タム： 俺は似ている人とはやりたくないなぁ。
なべ： 全然違うジャンルとやりたい。
二位： ビジュアル系とかは？ 変な先入観ない？
なべ： いや、俺をみてビジュアル系と勘違いしてくれたらラッキーみたいな。
二位： そこね！ その発言が騒音寺の魅力なんだよな～。
素之助： そうなんですよ。元々ビジュアル系好きな人も多いんですよ、今の騒音寺のお客さんは。
二位： ね、全然否定から入らないんだよね。「可能性があるならば」ってことだよね。
なべ： そうそう、だから続いているのかも。
二位： なんかね、ロックやってると否定しがちなんだけどさ。全部肯定する凄さがある。
素之助： この前、京都でCOOL WISE MENってスカのバンドと対バンやったんですよ。俺らはめっちゃ楽しいのに、いま
いちお客さんがどうしていいか分からないみたいだった。前と後ろで別れて面白かった。だから違うジャンルのバ
ンドともどんどん挑戦したいです。
なべ： 俺はもう慣れて、そこで自分たちのベストのステージをすればいいだけだから。なんとも思わなくなったなぁ。
二位： 結果COOL WISE MENはどうなったの？
タム： いや、騒音寺のお客さんは楽しんでましたよ。比較的肯定的かな。
なべ： そう、そういった意味では騒音寺のお客さんは楽しんで、あのバンド良かったとか、かっこよかったとか。
こーへい： 最初から毛嫌いはしてないですね。
二位： めっちゃいい話じゃん。
なべ： そう。そういう意味でTHE NEATBEATSのお客さんもすごく柔軟性があると思う。だから共演者同士もお客さん同
士も気持ちがいい。
二位： そうか！ 全肯定前向き！
なべ： 全員俺のこと好きになるとか、この音楽で踊れないのはおかしいと。ちょっと上から目線かな（笑）。
タム(Gu.)
素之助(Dr.)
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