【結成以前の生い立ち】
二 位:結成して10年ぐらい経ってるみたいですが、それ以前はどんな感じでした?
ゴウシ:そうですね。元々僕ロックバンドずっとやってて。中高生の時は、X-JAPANとかLUNA SEA
とか聴いてて。
二 位:わーお! ちょいビジュアル系?
ゴウシ:若干ビジュアル系なんです僕(笑)。THE BLUE HEARTSとかJUN SKY WALKER(S)とかも聴
いてましたけど。
二 位:ちょっとほっとした(笑)。
ゴウシ:んで、なんか20歳くらいだったかな。成人式で久々に同級生とか会うじゃ
ないですか。その時にノーマークだった幼なじみの女の子がいて、めっちゃ可愛くなってた
んです。その子が普段からインストでブラス入りのバンドを良く聴いてたんです。んで、当
時普通にロックバンドのボーカルやってたんですけど、俺もその子の気を惹くためにインス
トのブラス系のバンドの事をめっちゃ知りたいと思って。
PAK:動機が不純!
一 同:(笑)。
二 位:一生懸命調べて…。スカパラとか?
ゴウシ:スカパラとかTHE THRILLとか。その時はスカよ
りもちょっとジャズとかファンクの方向の方がい
いなって思って。
んで、俺も管楽器始めようって(笑)。
PAK:動機が不純すぎ。
ゴウシ:22~23歳の時にいよいよ楽器買いに行こうと思って。やったこともないっていうか吹奏楽経
験どころか触ったことも無くて。
「持ち運び楽そうやな~」って事でトランペットにしました(笑)。
一 同:え~!?
PAK:いっちゃんしんどい楽器なのに!
ゴウシ:楽器の難易度がわからんから、一番持ち運び楽そうなやつがいいなって思って(笑)。めんど
くさがりなんで(笑)。荷物多くなるの嫌だからって、トランペット買いに行って。その当時
のバンドのメンバーは全員僕と同じ感じで「お前なにする~?」みたいな感じで買いに行っ
て。そっからバンドをやり始めたんですけど、経験が無くいのに成人してから簡単にジャズ
をできるような感じではないって気付いて(笑)。結成してから気づいた(笑)。
二 位:ごめん! 言うけどテキトーすぎる!(笑)
ゴウシ:でもメンバーおるしと思って頑張ってやってたんです。でも。やっぱり楽器ができないスト
レスとか抱えてたり、素人ばっかり集まってやってたんで解散しちゃって。解散してから、
やっぱりバンドを始めたいなって思った時に、次は「楽器できる奴あつめたらええね
や!」って思って(笑)。
一 同:(笑)。
二 位:わーお! ザッツポジティブシンキング(笑)。
ゴウシ:その時はみんな出来ない状態から買いに行ったけど、次やるときはできる奴を集めようと
思って!
二 位:まぁバンドとして成立しましたね…。で、その恋の行方は?
ゴウシ:20歳の時の恋は早めに成就して、とっくに終わってます。
二 位:あれ~っ!!
ゴウシ:(笑)。今も付き合っててほしかったですか?
二 位:ストーリーとしては、“結婚しました”っていうのか“あっと言う間にフラれました”のどっち
かじゃないと良い台本作れないなぁと思いました。
一 同:(笑)。
【カルメラの始まり】
ゴウシ: で、当時はインストも全く興味が無かったし…。
例えばCDを聴いた時も「いつ歌始まんねんっ!」って思っちゃってたんですよね。
二 位:ずっとイントロみたいな。
ゴウシ:そう、ずっとイントロやなって思ってて。車に乗っててCD聴くんですけど、いつ歌始まるん
やろなって思ってて。歌が無い曲の聴き方がわからなくて。どこに焦点を当てて聴い
たらいいのかわからなくて。
二 位:なるほどね。
ゴウシ:でも、自分が知らないことに興味がわくので、最初は不純な動機だったんですけど、知れば
知るほどハマっていって。まだギターボーカルやってたんですけど、この手の曲はコードの
押さえ方とかも難しいし。何度やっても耳コピできないし。そしたらその研究ばっかりに夢
中になっちゃって(笑)。
二 位:初動は不純だけど、その後の熱量ハンパないっす。だけど、どれも素晴らしい遊び心だね。
PAKちゃんはゴウシ君に初めて出会った時どんな印象だった?
PAK:ひょうきんなお兄さんだな~と。
二 位:以前のバンドは知ってたの?
PAK:知りませんでした。カルメラが結成されて数年たってから入ったんで。2008年かな。
僕が入った時にいたメンバーは、ゴウシ君とギターのあっちゃんとトロンボーンのたなっち
ですね。オーディションみたいな感じというか。
二 位:バンド観てこのバンドカッコいい! 入ってみたい! っていう出会いでは無いって事?
PAK:そうですね。当時いたカルメラのメンバーの人にキーボード抜けたから入ってくれって言わ
れてスタジオ行ったんが初めてです。スタジオ入ってみてリーダーを含め凄い楽しそうだ
なって思って「入ります」って(笑)。まだ学生だったんですけど、バンド社会事情も全然知
らなくて。
二 位:今までの会話を振り返ってみてみるけど、ワンマン公演ソールドアウトしてっていう、そこ
にたどり着く根拠があんまり無いよね。
PAK:そうなんです! 僕は入った時、普通に就職するつもりでしたし。
「めっちゃ売れたい!」って気持ちが全員無かったですね。
ゴウシ:そうですね(笑)。
PAK:いい曲作って、お客さん増やしてプロになって上京して…みたいな「売れたい」っていうの
は特に無かったんです。
二 位:「やるぞ~!」みたいなメラメラ感じゃないのね(笑)。
ゴウシ:僕は彼よりも全然年上だったから、PAKちゃんが入った時は30歳くらいだかな、20代前半の
時みたいなメラメラ感は無くて(笑)。ある程度、バンドシーンの現実みたなのわかってきて
たから、そのメラメラ感は無かったのかもしれないですね。
二 位:でもそれが肩に力が入らず、楽しさが前面に出て良かったってことですね。
ゴウシ:そうかもしれないですね(笑)。
PAK:「こんな30歳でええねや~!」って思って。いい意味でね(笑)。
二 位:それをみんな共有してるんだね(笑)。
23歳くらいでメラメラしてる人になにか一言お願いします。
PAK:もっと肩の力を抜いて…
一 同:(笑)。
二 位:PAKちゃんはその前の活動は?
PAK:その前は僕は普通に大学の軽音楽部でキーボード演ってて。いろんなコピーバンドやって。
aikoさんのコピーやったりとか。いろんな音楽を演ってましたね。
二 位:じゃあ、めっちゃライブハウスに通って、夜な夜な飲んだくれてるタイプとは違う?
PAK:違います。新しいカッコいいバンドがいたら、それのコピーバンドを組んでみるっていう。
だから1人で何個もコピーバンド組んでるやつがいっぱいいるんです。最近はカルメラのコ
ピーバンドとかもいるんですよ。
二 位:すげー! 知らない世界(笑)。
ゴウシ:彼に出会ってから知ったんですけど、大学のコピーバンドは、軽音楽部の外で活動するって
ことがあんまり浸透してないらしくて。
PAK:そうそう。
ゴウシ:ライブハウスとかに別にあまり出たい訳でもないみたいな。
PAK:でもそんな中、カルメラに入って、外でのバンドを始めて経験してっていうことなんで、僕
のキャリアはカルメラからです。
二 位:カルメラに入るまでは普通に学校卒業して就職して、立派な社会人としていこうと思ってい
たところが…面白い人に出会っちゃった。
ゴウシ:(笑)。
PAK:よかったなって思ってますけどね(笑)。
二 位:お父さんお母さんは?
PAK:最初の頃は厳しかったですね。
二 位:ですよね(笑)。
一 同:(笑)。
ゴウシ:しかも国公立の大学で(笑)。
二 位:俺が親だったら「ちょっとゴウシさん…うちの息子を…」ってなる(笑)。
ゴウシ:うちの子をたぶらかしてって(笑)。
PAK:けど関西でカルメラを頑張ってやってて、関西では名前が知られてきて、他にも行くように
なってから「頑張ってるんだね」って認めてくれるようにはなりましたね。
二 位:すごいよね。ありそうでなかなか無い話だよね。
ゴウシ:ほかのメンバーも同じような感じで。よくドラクエみたいってPAKちゃんがよく言うんです
けど。ドラクエみたいに出会ってカルメラに入ってっていう(笑)。
二 位:ドラクエがわからないけど…。
ゴウシ:仲間を集めて増やしていくっていう…
二 位:桃太郎だ! わかった! auだ!
ゴウシ:そうですね(笑)。僕が桃太郎で(笑)。普通、昔から一緒にバンドやってたとか幼なじみでと
かあるじゃないですか。僕らは、喋ったことも無かったけど「入って」っていきなり連絡し
たりとか。
PAK:入ってくれたんですよ。
ゴウシ:僕たちは大所帯だから解散しなくて済んでいれるのかなって思います。3~4人とかで険悪な
雰囲気になったとしてもバンド内が凄くピリピリするじゃないですか。僕たちはそうなって
も緩和剤的な役割の人が必ずいてくれる。
PAK:誰かがケンカなっても「まぁまぁ」って言う人が必ずいる。
二 位:大家族がグレないっていう真理だね。
ゴウシ:そう。しかも年齢が入った順番どおりに若くなってきてるんで(笑)。
二 位:それは策略?
ゴウシ:全然(笑)。入れたやつがどんどん下に回っていくという(笑)。
豆 腐:年齢が本当にバラバラなんですよ。リーダーとトランペットのコバやんは12歳離れていて、
干支一緒なんです。それくらいバラバラなんです。
ゴウシ:コバやん入ったのも19歳くらいやったよな?
今振り返ってみると、19・20歳の右も左もわからへん・バンド組むことをよくわかってない
奴を「面白いで」って言って誘ってる(笑)。
二 位:勧誘ー!
一 同:(笑)。
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