そして、いよいよ音楽かなという時は、スコーンとそのまま音楽でした?
加藤: 最初からバンドやろうとかは全然なかった。中学2年生の夏休みくらいにビートルズを聴いて。難し
い時期じゃないですか、中学2年生って。野球部に入ったものの、野球上手い人いっぱいいるし、先
輩も嫌な人がいたりで、こっちも不貞腐れてくるし。もう野球なんてやってられないなんて思ってい
る時期に、ビートルズの「SHE LOVES YOU」をラジオで聴いて、それまでも歌謡曲が聴こえて
きても、レコード買ったりするほどではなくて、流行っている曲は知ってたし、良いなとも思ってた
んだけど、初めてビートルズを聴いたときは、これ誰なんだ? って思ったし、レコードを全部聴い
てみたいと思ったの。それくらいの衝撃。クラスにはそういう人が何人かいて、レコード持ってるよ。って
いうもので、その人達とつるんで、もうその話しかしなかったな。ずーっと四六時中。
二位: それが楽器をやってみようとかに繋がっていくんですね?
加藤: そうそう。そのグループがだんだん趣味が高じて、「僕たちもやろう!」になっていくんだよ。
二位: その時点で、すでに楽器が上手かった人はいたんですか?
加藤: そうそう。一番最初にビートルズのコピーバンドを組んだ時のリードギターをやっていたツカダ君
は、既にアコースティックギターを弾けて、上手くて皆びっくりしてた。中学2~3年生ね。
二位: そして、加藤さん歌ってみたらば..?
加藤: うん。父親が作詞家だったので、家にガットギターがあったんですよ。飾りみたいになってたので、
それを父親に頼んでチューニングしてもらい、本を見ながらコードの練習をやり始めたりして。
二位: そのあとに、歌い続けるとか、諦めるとかきっかけになることがあるかと思うのですが、やっぱり歌
2012.07.18 with TOMOVSKY だな~と思ったのは?
加藤: 小学校の頃から、音楽の時間に先生にすごく褒められてたんで
すよ。加藤ヒサシと加藤ヒロシがいて。
二位: すんません! ビーバップじゃ無いですよね(笑)
加藤: (笑)「加藤、歌うまいな」って言われてました。けどヒロ
シの方がね、僕よりも歌上手かったんですよね。声高くて。
合唱とかやると僕はお手本をしなさい。ってよく言われてま
したね。自分では割と歌が上手いんだなって思ってたんですよ。
でも、その時の時代的に人前で歌うのは照れ臭くて、格好悪い事だと思ってたから、あまり口開かな
かったんですよ。カラオケもないし、男の子だし。だから、小学校の頃は歌が上手いって自負があっ
ても歌いたくなかった。
二位: みんなそうですよね。音楽と家庭科の時間は女の子の時間のイメージでしたもん。歌うの好きでも裁
縫が得意でも絶対言えない(笑)。
加藤: ビートルズコピーバンドを演りだした頃は、もう一人歌が上手い人がいたし、その頃にはもう恥ずか
しさは無かったね。自分は絶対ボーカルやるべきだと思ったし。もう最初から。歌も歌わなきゃなっ
て。でも、歌を歌うよりもエレキギターやベースを弾いてみたいという、かっこいいプレイヤーにな
りたいっていう思いの方もあったから、ポールマッカートニーみたいになりたいな、けどポールみた
いに歌うというより、ベース弾けたらなってそっちの方が先だったかな。
二位: へ~面白いですね。ビザールメンで実現してますね。
加藤: うん。当時バンド組もうって時に、一番ギターの上手い子がジョージ役になって、僕より歌の上手
かった榎本君って子はジョン、僕はポール好きだからポールするわ、ってことはベースね。って流れで。
二位: 自然とポールの歌を歌うようになるわけですね。
加藤: そうそう。
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