【ライフワーク】

二位:人生の半分くらいGOING UNDER GROUNDをやってることになるね。

松本:いや、それ以上ですね? GOINGって名乗ったのは1994年だけど、1991年にはバンドの母体

   となるものは作ってるので。

石原:一緒にいるのは半分くらいか。

二位:これさ、誰より一番会ってんじゃない。下手したら親より。恋人や嫁よりみたいなね(笑)。

松本:誰より会ってますね。

二位:それ凄いな~不思議だなって思うのね。大好きである音を出してる時間っていうのはそんな多

   くないわけで、実は一緒に移動する時間… 凄いわけでしょ?

石原:無言ですよ(笑)。

二位:(笑)。

松本:ほんと無言だよね(笑)。

二位:何にも(笑)?

石原いやいや、喋りますけど、このインタビューみたいに

   ね。もう一言くらいですよ、福岡行くときにとか。

二位えっ! 福岡行くのに10時間以上あるでしょ(笑)。

石原:まあ一言はないか(笑)。

松本:ツアー中とかも飲みいったりするんですが、みんなずっとスマホ見てるし(笑)。

 

二位:さっきの冗談のドッキリ喧嘩じゃなくて、本気で喧嘩したことってある?

石原:やばいくらいはないかな。う~ん?

松本:あるよね。バンド2回くらい「解散!」みたいな時もあったし。喧嘩っていうか、殴り合いみた

   いなのはさすがにないですけど、ガチで話すことは普通にありましたけどね。

二位:そんなとき、何が解決するの?

松本:なんだろう。さっきまで楽しかったからいいんじゃない? ってところですかね。

二位:なるほど。その先にも楽しいことがあるから?

松本:そうですね。若い頃そこまで意識的には思ってなかったんですが歳とって子供も出来てメン

   バーが辞めてとか、色んな自分の中のブルースがあるじゃないですか。それがステージに上っ

   た瞬間、どうでもよくなりますよね。それだな! 俺は!

二位:石原君は?

石原:なんでやってるんですかね? 丈(Dr)が辞めるときに一番最初に「え? バンド辞めん

   の?」って言ったのは俺ですからね。

松本:実は丈が辞めるって言った時点で、俺もバンド辞めるつもりでいたんですよ。

石原:素生と中澤はそうだったんですよ。

二位:辞めるも何も、それは解散の危機だったということじゃない!

松本:思い通りにいかなかったりとか、なんか次の新しいものを生み出す為ならば…。

二位:思い通りにならなかったのは、自分たちと対外的なもの? それとも自分のバンドの中で?

松本:バンドの中の話です。ソングライターが2人いて、丈は丈で自分の作りたい音楽があって、俺は

   俺の作りたい音楽があって、2人リーダーいるみたいな状況になってたし、そのときにこれだっ

   たら音楽は続けたいけど、このバンドだと作りたいもの作れないなっていう。そしたら丈も同

   じこと思ってて自分もやりたい音楽あるからって辞めるって言って。じゃあ俺も辞めて自分の

   音楽を探し始めようかって思ってたんですよ。

二位:びっくり過ぎる話…。

松本:そしたら石原が「いや、やろうよ!」って。なんなら石原が一番辞めなきゃいけない人なのに

   音楽でいうと(笑)。

石原:おい(笑)!

一同:(笑)。

松本:だってね~そこまで技術もないし、センスもないし(笑)。

石原:ちょいちょい!! なんなんですかねバンドって。

二位:あはは(笑)。なんだろうね~。

松本:いや、ポンコツがなんでそんなこと言ってんだろうって思って。それで、一回冷静になって考

   えたときに、まだ可能性は全然あるなってことになって「もうバンド解散しようか」って言っ

   てたんですが、やっぱやるかって話になって。

 

【創作ワーク】

二位:そうか~。今はもう素生がほとんど作詞作曲なんだね。

松本:そうです。全部です。

石原:今後、中澤がちょっと自分の歌う曲を書くとかにはなるかもしんないですが、基本はね。

二位:なるほど。その出来事でひとつ、GOINGとしての整合性が取れたと。

松本:そうですね。俺、結構気遣いでとにかくみんなが楽しいのがいいなと思うし、そういう性格上

   「俺、これ演りたいんだけど!」って言ってくれたら演ればいいじゃんっていうふうになっ

   ちゃうんですよ。そういうのも大切なんですけど、マジでど真ん中を射抜きたいっていう思い

   になると、そこの部分が邪魔になっちゃうことがあってそれを自分でどうにかできなかったっ

   ていうのは、俺の悪いところだと思うんですけど。その結果、丈も辞めていくってことになる

   んですけど、そこで目がパキっと覚めたっていうのはありますね。自分が本当にいいと思うこ

   とをやっていけばいいんだっていう。

二位:責任感っていうのも増した?

松本:責任感はそんなにないです。

一同:(笑)。

二位:でも、なんていうか…「俺が曲書かないと、皆が食えないんだぜ」みたいなことは?

石原:曲に対する責任感はすごいあるんじゃないですか。その他にはあんまりないと思います(笑)。

松本:一切ないっす(笑)!

石原:でもそれでいいと思うんです。曲書く上ではね。

二位:このバランスだよね。

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