【運営ワーク】

松本:そうですね。石原は音楽のセンスが本当無いんですけど、事務的なことやるセンスすごく長

   けてるからお金のこととか全部任せてるし。

二位:それもやっぱり重要で、音楽だけに向いてバンドやってると事務的センスに長けてるメンバー

   がいるとかに気が付かなかったりするじゃない。

松本:そうですね。本当気付かなかったもんね。自分たちでやり始めることになってだもんね。

石原:あぁ、俺向いてるなってね。

二位:それは、途中で気がついて「俺がやろう」みたいになったんだ?

石原:いや、最初は前の事務所に「やって」って言われて、なんとなくやったのが2009年とか。

二位:それは、嫌じゃなかったの?

石原:嫌じゃなかったですね。

松本:ちょうど洋一が辞めたタイミングで、ソロの仕事がすごい多くなった時期があって、石原とか

   は仕事あぶれちゃってて、「時間があるなら俺のマネージャーやってくれ」って言って。

石原:だから、最初は素生のソロのマネージャーやったんですよ。

松本:請求書を書いたりとか、日程調整したりってところを石原に任せて。

二位:これをできる人がいるかいないかの差は大きいよね。

松本:俺はできないですからね。

二位:もちろん曲を作れなかったらバンド始まんないんだけどね(笑)。

石原:だから、素生は曲作ってくれてればいいんですよ。

二位:それで石原くんが最後の整理をするみたいなことね。

松本:こういう音録りたい。ゲストミュージシャン呼びたい。あのスタジオで演りたいんだけどみた

   いなことを投げて、これだと予算が厳しくなるから、だったらこうとか。それは俺できないから。

二位:いい! 曲のことでガーガー言われたらいや、違うって言いがちなことをそうだねって言える

   役割分担。

松本:そうですね。自然とそうなってきましたね。

石原:最後の方は、ほとんど俺がやってましたもん(笑)。

松本:そんな思いもあってこれ俺たちだけで回るなみたいな。3人になったっていうのもあったし、

   ずっと世話になってたアクアミュージックっていう半分自分たちも出資してたから、自分たち

   の会社ではあったんですけど、ここで一回区切りをつけて、また新たにスタートを切りたい

   なっていうのがあって。「じゃあ一回3人で事務周りも全部やろうぜ!」っていう話はしてたん

   だよね、メンバー間で。

二位:それがいつだっけ?

松本:事務所自体を正式に離れたのは2015年6月なんですが、これからどうしていこうかって話題に

   はその前からなってましたね。みんなGOINGを続けるっていうのはもう決まってたから、その

   中でより良くできる環境をもっと作るっていうことで。

 

【刺激の伝導】

二位:これからは自主運営バンド増えてくるからね。

松本:俺らがよかったなって思うのがライブハウスで色々やってて、コミュニケーションがあって、

   そこで色んな評価を貰えるっていうあの時期を経て、その後、武道館をやったけど、長くなる

   とメンバーが辞めたりで右往左往して。だけど、続ける為にはどうしたらいいかっていうとこ

   を考えてくわけじゃないですか。最初のライブハウス時代をサボってたら、今はないんですよ

   ね。人生の歴史って意味で、そこを頑張って良かったなって思います。

二位:そうか~怖がらないで、突っ込んで全力を尽くせってね! それを思うにヒントになるような

   出来事はあったの? 人とかバンドとか。

松本:やっぱりフラワーカンパニーズだったり、the pillows、THE COLLECTORS、怒髪天、自分た

   ちの上の世代の、高校生の頃に聴いてたヒーローたちが元気だっていうところも相当でかいで

   す。夢がある存在。あれは結構大事だなって思って。

二位:そうか! その夢をGOINGも下に与えているんだよきっと!

松本そうですね~。でも譲るかって言ったら、まだ俺らの上が目が笑ってないもんね、あの人らね。

石原:「譲んね~」ってギラギラしてますもん(笑) 。

 

二位: GOINGは下の世代とは?

松本:俺らも色んなバンドから相談されるよね。

石原:そうだね。

松本:楽屋で敬語使うことも少なくなってきたし。

 

石原:全然話が逸れますけど、今日、昼間フットサルやってたんですよ、ミュージシャンやライブハ

   ウスの人とかもいるんですけど。そこで俺ほとんど敬語使わないですもん。だいたい一番上で

   すね。

二位:「石原さん凄いっすね~」なんて言われて?

石原:いや、もうそんなに動かないんですけど。逆にバンドの相談とかされますよ。

松本:俺らも相当、相談のってもらってましたからね。自分たちが事務所離れて自分たちで始めよう

   と思ってるっていう相談とかは、例えばTHE COLLECTORSのコータローさんとかに。厳しい

   こと言われながら、本気で相談のってくれたし。そこは社会と一緒じゃないですか。

二位:いい先輩がいて、知識や経験を聞かせてもらえるってのも人間力だよね。

石原:そう。でも難しいのが、その先輩たちと同じことをやっても、時代もバンドも違うから。参考

   にはするんですけど、全く同じ事をやろうとはならないですね。

二位:お客さんの感性も違うもんね。

石原:フラワーカンパニーズのマエカワさんもよく相談されるらしいんですが、自分たちがどうやっ

   たかは教えてあげるけど、「俺らのバンドとお前らのバンドは違うからな。そこだけはちゃん

   と気をつけろよ」ってよく言うっていってましたね。

二位:なるほどね。そのまんま真似してもダメだもんね。

石原:真似しても上手くはいかない。自分で発見しなきゃいけない。良いところと俺たちに合うとこ

   ろだけをパクる。

二位:アレンジして?

松本:そうですね。

 

二位:来年に向けてどういう展開していくとかは?

松本:色々と今練ってて、とにかくアルバムは出したいん

   ですが、今までと同じようなやり方で出してもなっ

   ていうのがあるので、色んな話はしてます。色んな人たちと。で、再来年くらい武道館、再来

   年早いか。そこまで武道館焦んなくていいか。

二位:再来年。2017年。

石原:オリンピックだとかぶっちゃうから、オリンピック前かな。その前段階を色々とね。

二位:じゃあ来年はCLUB Que 2DAYS!

松本:いいですね。

 

二位:GOINGフォロワーみたいなバンドは見えてきてますか?

松本:隠れファンいるんじゃない?

石原:うん。「実は…好きだったんです」っていわれるんだよね。隠すなよって!

二位:そろそろカバーナイトでGOINGのカバーする人たちが出てきたりして。

石原:アマチュアでコピーバンドやってますって人はいるよね。

松本:そうだね。そういう20代のバンドマンに「GOINGの曲、コピーしてます」とか言われると凄く

   嬉しいですね。

二位:Queのカバーナイト、中澤君が毎年演ってるよね。

松本:あれ去年もやったんですか?

石原:やったよ。

松本:何やったの?

二位:ダウンタウンオリオリバンド (ダウンタウンブギウギバンド・カバー)かな。その前の年がオリ

   ス (アリス・カバー)かな。

松本:オリフィー(アルフィー・カバー)もやった。

二位:そうそう。ところで失礼な言い方に聞こえるかもしれないけど、中澤っていいギタリストに

   なったね~。

松本:頑張ったんじゃないですか…隠れて。俺、相当言いましたからね。もう人間辞めたくなるん

   じゃないかって思うくらい。

二位:そうなんだ(笑)。正直な話、一番印象が変わったのね。ステージ上の印象が。オフステージは

   そんなに変わんないんだけど。ステージ立つと超ギタリストになってて、音だす前にもうギタ

   リストってちゃんと出てる感じ。もちろんプレイも凄いし。

松本:それ喜びますね。

石原:渋谷公会堂やったときに中澤が大好きなTHE COLLECTORSのコータローさんが来てくれて、

   やっぱり誉められてました。喜びすごい噛み締めてましたね。

松本:涙ぐんでましたもん。ほんとは他のことで涙ぐまなきゃいけないのに…。丈が辞める日だし。

   もうずっと自分の世界に入っちゃって。

石原:打ち上げで噛み締めながら「嬉しかったな~」って。

二位:いい話(笑)。

松本:でも、やっぱり努力したんだと思うんですよね。

二位:いや凄いよ。でもまあ、今日来てないし、紙面上はけちょんけちょんに書こうか(笑)

一同:(笑)。

石原:ねっ。

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